クスノキ<楠・樟>

学名 Cinnamomum camphor
別名 クス
分類 クスノキ科クスノキ属(常緑高木)
分布 北海道、本州、四国、九州、朝鮮
葉形 分裂葉・不分裂葉
葉序 互生
葉縁 全縁
雌雄 雌雄同株
花期 5~6月
果実 液果
用途 公園樹、建築・機具材、薪炭、シイタケの原木

解説

 おそらく古い時代に日本へ渡来した樹木で、神社や人家周辺に多く見られる。中国名は樟。成長が早くて大木になりやすく、高さは普通20m、時に高さ55m、直径8mに達する巨木がある。日本の巨樹をリストアップすると、本種がその多くを占める。木からはよい香りがして、かつては樹皮を防虫剤の樟脳の原料にした。5-6月に、細くのびた花序に小さな花を咲かせる。10-11月に黒紫色に熟す果実は、光沢があって目立つ。衣類の防虫用として使われるの樟脳はクスノキの材から採取したもの。また、材が虫に食われにくいため、古くから仏像などに使われた。和名は「クスシキ」あるいは「クスシキキ」が語源とされ、香りや薬効があることから、「奇木(くすしきぎ)」または「薬師木(くすしぎ)」と名付けられたと考えられている。