2017年「まちのきこり人育成講座」アーカイブス
第1回「きこり体験」
〇 4月9日(日)、小雨の降る中、第1回が開催されました。
瀧口会長より、会の理念、思い、林業作業に対する姿勢、注意事項などを講義。
その後、本日の体験実習となる枝打ち、のこぎり間伐の技術的な説明を講義し午後からの実習に備えました。
〇 午後からは、雨も上がり体験実習でフィールドへ!!
まづ初めに、枝打ち体験
安全帯を付け、ハシゴに上って枝を打ちます。
雨上がりのせいもあって、すべる足元に注意しながら、1本1本枝を落としていきます。仕上がりに少し感動しながら!
続いて、のこぎり間伐。
午前中に学習した、受け口、追い口を手のこで作っていきます。
普段、使い慣れていないのこぎりで一生懸命、伐りました。明日の筋肉痛が心配です。
第2回「森を測る」
今回は、人工林施業においては欠かせない、コンパス測量と標準地調査を実施しました。
午前中は、測量です。
初めて使用するコンパスを恐る恐る触りながら、でも、正確に早く、計測作業を行いました。18点の演習でしたが各班時間内に修了することが出来ました。結果は、まなびの森に帰ってから。
午後からは、標準地調査です。10m×10mの方形プロットを設定し、胸高直径、樹高などを計測しました。こちらも初めてのワイゼン式樹高計を使用し、どこが樹の最上部なのか?目を凝らしてがんばっていました。
計測後、まなびの森に帰って、測定結果より、木の生育状態を表わす平均形状比、枝下高率を算出。そして、施業計画の基となる林分密度(Sr)の計算を行いました。
受講生の皆さんは、測量で三角関数の話がでたり、林分密度の計算で平方根を開いたりで、林業って数学がいるんですね。と、感心していました。
第3回「チェンソーの取扱い」
第3回は、本講座のメインテーマとなるチェンソーの取扱いです。
初めての人も、経験者も、慎重な趣で参加されました。
午前中は、チェンソーの安全な使い方と玉切り等実習です。
最初は、チェンソー作業の安全につて教科書をベースに座学です。ここで、しっかりと安全意識を認識していただきました。
続いて、実際にチェンソーを使って見ました。玉切りの上切り、下切り、突っ込み切りとだんだん高度な切り方に。
チェンソーになれたところで、次回の立木での実習のために、受け口の練習を行いました。なかなか、水平切りと斜め切りの接点が合わず、皆さん大変苦労していました。
午後からは、チェンソーのメンテナンスです。しっかり、構造を覚え、清掃そして目立てを行いました。自分の目立てで試し切り。ちゃんと切れるようになったかな??
振り返りでは、意外と重たいチェンソーで腕が疲れたという意見が多かったのですが、次回は、もっと大変になります。がんばりましょう。
第4回「チェンソーで伐る①」
第4回は、チェンソーによる伐木・枝払いです。
いよいよ、本物の立木の伐木作業です。受講者の緊張感が伝わります。
チェンソーによる伐木の最初ということで、丁寧に伐木の基本動作の意味と理解(基本なくして応用なし)、安全確認、退避場所、危険区域、禁止行為等を説明しました。
初めての、伐木。
受け口は、大丈夫か?伐倒方向は?
緊張します。
午後からは、ロープワーク。もやい結び、材木結びをマスター。ロープ上げも何とかこなして。
その後、一人当たり数本を伐倒しました。
第5回「チェンソーで伐る②」
第5回は、チェンソーによる伐木及び掛かり木処理です。
今回は、掛かり木処理がメインです。掛かった木をどのようにはずすのか、頭を使います。
初夏の日差しを浴びて、掛かり木について講義をしました。
いかに、安全に処理するか、してはいけない危険行為等、しっかり勉強しました。
前回同様、受け口は正確に!
うまく、倒せるかな?
ロープを掛けて、引き。フェリングレバーで木回し。伐るよりも随分疲れたと!受講生の声。
第6回「チェンソーで伐る③」
第6回は、牽引具(プラロック、チルホール)の使用です。
今回は、偏芯した樹木の伐倒及び掛かり木を想定した牽引具の使い方がメインです。。
午前中は、プラロックを使用して係り木の処理を実習しました。ロープを掛けて、プラロックの力を借りて引きます。人力より大きな力で引き倒すことが出来ました。牽引能力は200kgですので能力に応じた対応が必要です。太い木の場合は、チルホール等、能力の大きいもので対応しまs。
午後からは、チルホールを使用して、少し太めの広葉樹の伐倒を行いました。杉、ヒノキとは違い枝張りも広く伐倒方向及び周りの状況にも注意し、講師の注意を確認しながら実習しました。
好天に恵まれ、全6回すべての講座を終えることが出来ました。
新しい「まちのきこり人」の誕生です。